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太陽の子  (秋の号) bP17   2006年  10月


自分達の言葉で残した40年

日立市太陽の家運営委員会
副会長 清 宮 烋 子


生命にいい生命とか悪い生命があるわけがない。どんな生命も大切な生命なのだから―と、40年前 に重症児(者)を守る会日立支部を立ち上げた時、それからも、いろいろな形で話し合ったも のでした。その時どきに話し合った人たちの中で、私も心からそう思っていたと思います。40年 の歳月の中で障害児(者)をささえる・守る・親や関係者、何よりも障害者自身の生きる姿に法も 制度も少しずつ改正され充実して来ました。
しかし、この度の障害者自立支援法については、いろいろと考えさせられました。一見体裁の調 った立派な法律に思えますが、現実にこの法に対応していくには、とても多くの問題点があると思 っています。
その一番大きな点は、実際に地域の中で日々障害者の福祉を願って活動している現場からの要望 で出来上ったものではない(と思う)ことです。何も殆どなかった時代、親もボランティアも、市 や県や国に対しても大変な中から声をあげ続けていました。その時々に、力のある人がいれば大き く前進もしましたが、私の知っていた時代は、現実、現場からの声で、少しずつ行政の側も現場に 学びながら変って行ったと思いました。或程度レールが敷かれてからの子供たちと、40年前声を あげ始めた頃の子供たちと、今又、歩き始めた子供たち―今では義務教育が実施されその時期は教 育に担当されている―その出発の時が何時だったかで、親の認識もまわりの認識も微妙に違って来 ているように思います。 40年という時の経過の中で初めからかかわった人たちのことを書き残したい―と思っています が、太陽の家がここにある限り、それをまとめ書き残すことは可能と思っています。それは太陽の 家に残っている記録は行政の記録ではなく、そこに居続けた人々の思いの記録だからです。


「心ゆたかな体験学習」 のお礼状が届きました

6月下旬、助川中学校の1年生15名が、「心ゆたかな体験学習」としてやってきました。太陽 の家の障害の重い利用者とのふれあいや介護を体験しましたが、お礼状が寄せられましたので紹介 いたします。
A・Rさん
先日は、太陽の家で大変お世話になりました。 Sさんとふれあったりとても楽しく活動することができました。Sさんを抱いている時は、抱 いている私もとても良い気持ちになれ、私のお姉さんだったら良いのに、と思いました。 この体験で、命の大切さを改めて感じられ、まだまだ先のことながらも、将来、福祉系の仕事 がしてみたいと思いました。また、今度は職員として太陽の家に行けたらうれしいです。 また機会がありましたら、どうぞよろしくお願いします。 本当にありがとうございました。どうぞお体を大切になさって下さい。私もがんばりたいと思 います。
U・Sさん
先日は、太陽の家で大変お世話になりました。 太陽の家へ行って「重症心身障害者」と呼ばれる人の生活などを知る事ができました。みなさ ん、色々な個性を持っている人と話をしたので、あの日の一日はとても楽しかったです。特に楽し かったのがゲームです。担当したNさんと一緒にやったカード探しは最後に変な文章になってしま いましたが、とても楽しく、おもしろかったです。また機会があったら太陽の家の利用者の方と一 緒に話したり、ゲームをしたりしたいです。 本当にありがとうございました。どうぞお体を大切になさって下さい。私も学校で勉強や部活 動を頑張ります。
K・Rさん
先日は、太陽の家で大変お世話になりました。 太陽の家には、重症心身障害者という障害をもった人達がかよっていると聞いていたので、ぼ くにお手伝いができるか不安でした。 確かに施設の方に来ていた方々は、車いすの人がほとんどで、最初は何をしていいのか全然分 からずに、とまどってしまいました。ですが、太陽の家の方々が、くわしく丁寧に教えてくださり、 利用者の方々と楽しくふれ合うことができました。 そして驚いたことは、利用している方一人一人に合った工夫がされていたことです。車いすの 形も人によって変わっていたり、食事も工夫されていたりして驚きました。 この福祉施設体験で、たくさんのことを学びました。その学んだことをもとに、これからの学 習に生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。どうぞお体を大切にして下さ い。
N・Sさん
先日は、太陽の家で、大変お世話になりました。 私がなかなか話しができなかったとき、「手をにぎったり、優しくかたをたたいているだけでも いいのよ。」と優しい言葉をいただき、とても楽しく活動することができました。その中でもカード を集めるゲームがおもしろかったです。もっと時間があれば、もう少しやりたかったです。今回こ の活動では人と人とのふれあいを通じて、「精一杯生きている姿がたくさんの人から見えてすばら しいなぁ。」と思いました。 本当にありがとうございました。どうぞお体に気をつけて、大切になさってください。私も一 生懸命勉強します。 障害の重い利用者とどのようにかかわったらよいのか、とまどっていた中学生達。リズム遊びや いろいろな介護の体験をした中から、重症児(者)の命を守る大切さを学んだ若い芽が育くまれて いきます。

支える会だより

日立市太陽の家支える会の理事会が、平成18年7月に開催され、平成17年度決算報告並び に平成18年度予算案の審議が行なわれ、原案どおり承認されました。お陰様で平成17年度は 250万1,086円を日立市太陽の家に寄付することが出来ました。
尚、今年度は理事の改選が行われ次の方が再選されました。任期は二年間です。 会長―赤津浩、副会長―中山洋子、理事―清宮烋子、小林茂子、和田義秀、監事―鈴木敏道、木 村順子(敬称略)宜しくお願いします。
現在、来年の日本郵政公社の民営化を前に、簡易保険の団体取扱いの規程が変更されました。 会員の皆様には「太陽の子」の夏号でお知らせしましたように、支える会の団体存続に向けて会則 の変更をし、書類の提出をして対処しているところです。
時代の流れの中で制度も変化しますが、会員の皆様には支える会の主旨をご理解のうえ、何卒 よろしくお願い致します。

日立守る会だより

日立重症心身障害児(者)を守る会
守る会全国大会に参加して


日立重症心身障害児(者)を守る会
会長 佐 藤 芳 昭
平成18年6月17日〜18日の二日間に亘り、沖縄県宜野湾市で第43回全国大会が開催 され、その大会に参加をしました。大会次第は両親の集い第594号の全国大会資料に委ね、かい つまんでポイントを報告、大会で感じた事を書いてみます。
一日目のシンポジウムでは、四人のシンポジストによるそれぞれの話がありました。その中で、 厚生労働省(以下・厚労省)の藤木氏の「障害者自立支援法と障害のある人びとの福祉の展望」と いうテーマでの話でしたが、その殆んどが、自立支援法の内容についての説明でした。最後に厚労 省は、常に笑顔で明るく、朗らかに頑張りたい、とのことで話を結んでおりました。
次に「公法人立重症児施設の置かれた状況と将来の選択肢を考える」では、旭川荘の副理事長 である末光茂氏の話がありました。公法人立の施設は、従来以上にこれからは色々な点で大変なこ とになってくる。特に看護要員の配置人員割合が非常に厳しくなっている。短期入所の受け入れな どは、今後一切出来なくなるとのことで、公法人立の特に民間の社会福祉法人は誠に大変な事態に なっていると訴えておりました。このことは私の頭に強く残っております。
シンポジウムは13時から途中休憩を挟んで17時まで行なわれましたが、休憩時間に各シン ポジストに対する質問を書いて出して貰いたいとの事で、その結果は厚労省に対しての質問が大部 分でありました。シンポジストの厚労省藤木先生は「回答はごく一部分のみとして、残りは後日、 守る会本部へ提出することとします」と言われました。矢張り自己負担の増加が参加者の質問とし て多く、むしろ、要望に類する内容の質問が多かったように思います。
私は、今回の全国大会でシンポジウムの司会者でありました、岡田喜篤先生の話された内容の 一部が非常に印象に残りましたので、その内容をかいつまんで紹介してみます。
まず、シンポジウムの始めの話では、「この大会は重症心身障害児(者)を守る大会ではなく、 重症心身障害児(者)を守る全国大会という形を取っている。主催は守る会ではあるが、参加者は 守る会の会員だけではなく、会員でない重症児に係わるどのような立場の人々でも参加出来る大会 として今日まできている。重症児医療は守る会が中心になって運動を展開し今日にきている。
守る会はこの度の法律改正に伴う様々な問題については、極めて強い不安を感じており、具体 的な事柄の中には、守る会としても賛同できない事が沢山ある。しかし、守る会は守る会の三原則 をもって今日にきており、その三原則は多くの方々から高い評価を得ており、争うことよりも、理 解と共感を得る運動をしているというところに大きな特徴がある。その為に、今回の制度改革に伴 い、守る会としても重症児の運動として、反対という立場を取るよりは、理解と共感を求めて地道 な活動を続けたい、こういうつもりで今日まで努力をしてきた。そして、今回の大会もその姿勢で あり、反対をすることの大会ではなく、むしろ、より深く理解をして、国民や社会の共感を得るに はどの様な立場で運動を展開していけば良いか、これを考えようとするシンポジウムだとお考えい ただきたい…」。
そして、シンポジウムの最後では、末光先生の重症児施設の問題を掘り起しての核心部分に迫 った話に補足するかのように、「わが国の重症児の七十パーセントは在宅であり、その方々は場合に よれば、施設入所している方々よりもなお深刻であるという場合も少なくないと思う。その在宅の 方々が、在宅で生活を出来る一つの要因として、重症児施設や国立病院機構の病院の中で重症児病 棟があることを知っていただくとともに、決して今日の話は単に重症児施設だけの問題ではなく、 わが国の重症児への社会的支援のあり方そのものを大きく変えていかねばならない」と結び、シン ポジウムは終りました。
2日目は意見発表や要望書採択などを行ない、二日間の日程を無事終了いたしました。沖縄県 の守る会の皆様に厚く感謝しております。大変お世話になりました。

「日立市太陽の家支える会」をご存知ですか?

「日立市太陽の家支える会」は、「日立市太陽の家」を継続的に支援する市民の団体です。 当会は、郵便簡易保険の団体加入から得られる割戻し金を寄付する会員と下記のように年会費を 寄付する会員により構成され、日立市太陽の家を支援しております。 日立市太陽の家への寄付金は短期保護等の自主事業で重症児(者)や家庭の福祉向上の為、有効 に活用されています。
“みなさまの暖かいご協力をお待ちしています”
個人賛助会員 1口  千円 (年額)
法人賛助会員 1口 五千円 ( 〃 )
 ※お問い合わせは
 日立市太陽の家支える会事務局
 TEL0294−22−2632

ご寄付ありがとうございました

○次の方から寄付をいただきました(敬称略)7月〜9月
黒澤弘明 とく名 水庭一恵 中田美知子 杉本スイ 酒井純 有馬郷子 三輪武子
○次の方から物品の寄贈がありました(敬称略)7月〜9月
 椎名則夫 医療法人愛宣会秦病院理事長秦和子 小泉完 古宮ヤイ子 大黒屋ストアー 松本スイ

△お知らせ▽

《10月》
 ・ふれあい運動会参加
 ・人形劇かくれんぼ来園
 ・日立守る会創立四〇周年記念ディズニー旅行
《12月》
 ・ワクワクパーク参加
 ・クリスマス会

△お悔み▽

8月28日に酒井渉さんが亡くなりました(二十歳)。ご冥福をお祈り致します。

編 集 後 記

夏の終わりに、20年間一生懸命に生きた一つの命の炎がきえました。私達はその姿から学び とったものを大切に歩んでいきたいと思います。(S記)