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太陽の子  (春の号) bP19   2007年  4月


どうしても

日立市太陽の家 園長 小 又 克 也


 『園長、決まっちゃったよ。』
 太陽の家に登園するなりAさんが言った。
 在宅で、高齢の母親と生活していたAさんの施設入所が決まった翌日のことである。 その短い言葉に、娘との別れを悲しむ母の思いが、母を思う娘の思いが込められていて、 私はとっさに返す言葉を見つけられなかった。
 在宅で暮らす障害者の親子は、親亡き後を憂い、施設入所待ちの登録をしている。 Aさんにその順番が回ってきたのだ。もちろん、施設入所を心待ちにし、助けられる 親子もたくさんいるし、障害者福祉には必要不可欠なものであることは間違いない。
 しかしながら一方で、できれば私(親)の目の黒いうちはなんとか親子でとの 思いを持つ家庭があることもまた事実である。もし断ったら、次の順番が回って くるまで私は娘の介護を続けられるのか、今回はその心配が勝る施設入所決断であった。
 『私が悲しい顔したら、お母さんが・・・。』
 笑顔で施設入所を決心したそうな、高齢の母を案ずる娘の気持ちに私は  「健康に注意して・・。」としか応えられなかった。
 これからの福祉が目指すもの、それは親子が望むのであればその間は在宅での生活が守られ、 施設入所を望むのであればいつでもすぐに対応できるような、 そのようなシステムを構築すべきと改めて思わされた。


わくわくパークに参加して

副園長 井 関 えり子


 平成18年12月8日からの三日間シビックセンターにおいてわくわくパークが 開催されました。ほし・ひかり組は、「ふれあい・夢・美術館」の見学だけでなく、 「ワークショップ」の開催により絵手紙を経験することが出来ました。 テーマは、クリスマス。利用者の方達の思いをどんな形で表現しようかと戸惑いも ありましたが、墨で線を描き色を添えると、思わぬ色の重なり小さなはがきの上に、 クリスマスへの思いが感じられる作品となり関心しました。
 又、「わくわくオンステージ」で、大森郁子さんの七編の作品が披露されました。 太陽の家ボランティアであり郁子さんの友人でもある高橋さんに朗読をお願いしました。 バックには東儀秀樹の曲が流れ、詩の魅力が一層引き立てられたステージになりました。 障害者週間のこの機会に、障害をもった方々の理解の輪を広げようと、多くの方々が 準備をして下さいました。私たちはわくわくパークに参加し、表現することの楽しさを 味わえました。感謝!!


楽しかったクリスマス会

看護師 横 田 寿 子


 「太陽ランドへようこそ」(みんなでハッピークリスマス)のテーマのもと、 みんなが集まるクリスマス会で、太陽の家をディズニーランドのようにしよう。 そして、サンタクロースとミッキー達に逢える機会をつくろう。という願いでの実行委員会でした。
 午前中は、アイドルの様に慕われている加藤ボランティアの表彰、田尻静香さん、 長谷川秀世さん、前田あけみさん、與澤幸夫さん、斎藤道子さんの成長お祝い会。 午後からは、ミッキーの耳を全員で付けて、ディズニーランドの雰囲気も盛り上がりました。
 サンタクロース、トナカイ、ミッキー、ミニーに登場してもらった時の全員の満面の笑みは、 とても和やかな時間でした。ほし・ひかり組のエレクトリカルパレード、 つき・にじ組さんの心のこもった言葉の数々、旅行でお世話になった三浦さんにも、 又ステキな役をして頂きました。
 利用者様をはじめ、保護者の方、来賓、ボランティアの皆様ステキな一日をありがとう!


研修に参加して

生活支援員 櫻 井 栄里子


 1月17日・18日の二日間、身体障害児(者)福祉施設等職員研修に参加してきました。
 一日目の午前は、身体障害者療護施設の施設長の講義で、最近の社会保障制度の動向を、 自立支援法の動きを交えた話から、今後の福祉施設のあり方や、職員として取り入れて いくべき考え方や知識を学びました。午後からと二日目の講師は、会津大学短期大学部 ・社会福祉学科の教授の講義を受け、ケアプランや個別支援計画をより充実させることの 重要性を学びました。
 ニーズの把握・利用者主体の支援を行う為に必要な要素を、正確に押さえていくには 何が大切なのかについて、様々な手法を学びました。 また、事例を元に、話し合いや演習を繰り返し行う機会を多く設けて頂き、利用者の立場 になって考え理解する事の大切さを、深く胸に刻む講義となりました。
 今回の研修を通して、学んだ事を現場で活かして行けるよう、 今後もより一層努力して行きたいと思います。


日立守る会だより
日立重症心身障害児(者)を守る会

平成19年度を迎えて


日立重症心身障害児(者)を守る会 会長 佐 藤 芳 昭


 私が現在住んでいる所は河原子海岸まで歩いて五分ばかりの所なのですが、 今まで初日の出を拝みにいった事は一度もありませんでした。
 しかし、何故か今年の元日は無性に初日の出を拝みたく思い、朝六時に起きて近くの ロードパークに行きました。目的地に着いて驚きました。非常に沢山の人が来ていたことです。 夫婦づれ、若いカップル、子供づれの家族等々、本当に驚きました。皆さんはそれぞれの思い で拝んでいたのでしょう。
 初日の出は非常に素晴らしく、自然界の織りなす幻想的な光景に感動もしましたし、 驚きもしました。そのような中で、今年一年の無病息災を祈り、守る会の会員は勿論日立市内 の障害を持っている方々が、よりよい環境のもとで人生が送れるような町になればなどとお願 いもした次第です。少し欲張りだったかも知れません。
 不思議なもので、心が洗われた気分になり、同時に何となく19年は障害を持っている方や その家族にとって良い年になるような気持ちにもなりました。
 さて、障害者自立支援法も色々と問題をかかえながら、昨年10月から完全実施の運びとな りました。しかし、昨年末の国会では、この制度の色々な問題点が取り上げられ、18年度の 補正予算と併せ、19年度についても是正されることで合計1200億円が計上されることに なりました。国から県、そして市町村へと予算が下りて最終的には私達に反映されるわけです が、非常な関心を持って成り行きを見守ることが必要です。
 このように予算化までに至ったことは障害を持つ方、家族が声を出したことが大きな要因で あります。加えてこれらの声を政治家が真摯な態度で受け止めてくれた結果であることも胸に 刻んでおく必要があると思っております。
 今年も当分の間は、新制度がらみの話が続くことでしょうが、私達はこの制度をよく学習し、 上手に利用して、何がまずいのか、どこを是正して欲しいのかなどを行政に訴えていくことが 肝要であると思っております。
 何となく今年は福祉の面で良い事があるように思えてなりません。その先駆けとでも言いた い事が一つあります。それは「複合老人福祉施設かねはた」で障害者の短期入所事業を実施す ることになったことです。実施の為の具体的話し合いを過日してきました。いづれ皆様にお話 ししたいと考えております。
 また、近い将来、日中一時支援事業として日帰りの短期預かり事業も実現していただけそう な雰囲気もあり、市と話し合いをしてゆくことが大切です。今年も障害者やその家族にとって 少しでも環境がよくなるよう、みんなで頑張って行きたいものです。

しーちゃん 二十歳

 しーちゃんも二十歳になりました。しーちゃんの事を思う時、笑った顔が一番に浮かびます。
 家族はもちろん、しーちゃんに関わっている人達を笑顔にさせる魔法をもっているのかも知 れません。
 どんな時も明るく、皆を笑わせてくれるしーちゃん。
 幼い頃、私と通っていた水泳が大好きで、今もプールで泳ぐ事はしーちゃんにとっての楽し みでもあります。
 好きなものが多いしーちゃんは、ドリフや音楽、食べものも好き嫌いなく食べます。
 最近太り気味なので、健康のため毎日、お母さんと歩く事もしーちゃんの日課です。
 太陽のように明るいしーちゃん。
 しかし、この頃お兄ちゃんと私と気が合わずケンカばかりしています。ケンカする程仲が良 いという言葉の通りお互いワガママを言っていきたいです。
 今日もお母さんと一緒に車の中で大好きな音楽をききながら太陽の家に通っているしーちゃん。 これからも笑った顔が一番似合うしーちゃんと、クイズ大好きなお父さんと韓流通のお母さん、 家族皆で楽しく過ごしていきたいです。
※田尻静香さんの妹さんが書いてくれました。

ご寄付ありがとうございました

○次の方から寄付をいただきました(敬称略)12〜1月

多賀向上会 とく名 小又辰吉 日立厚生医院 嶋崎和夫日立厚生医院内仁和会 浅川ちよ  中山達之助 大森邦子黒澤弘明 善和会 中村富美子 有馬郷子
○次の方から物品の寄贈がありました(敬称略)12〜1月
中田美知子 小泉完 樫村弘子 酒井ちい 竹丸久子 善和会 小林好子 早川太一 菊地守雄  人形劇かくれんぼ三浦信孝 横田商店 椎名則夫 茅根理華

△お知らせ▽
《4月》
 ・お花見
《5月》
 ・内科検診
 ・春の遠足
《6月》
 ・父親奉仕作業

▽入園▽
○興野奈津美さん(16歳)
常陸太田市からひかり組へ通っています。

▽退園▽
○斉藤道子さん(60歳)
愛正園へ入所。お元気で。

▽ご苦労様でした▽
○ボランティア(3月)
・松本優子さん 奉仕期間 14年6月
・北野千恵子さん 奉仕期間 8年5月
・竹丸久子さん 奉仕期間 4年8月
・薄井澄子さん 奉仕期間 1年5月
優しい笑顔で献身的に活動されました。
○職員
・佐川次男さん(12月)27年余、生活支援員・運転員として勤務されました。
・三本木勇さん(3月) 36年 児童指導員、事務長として勤務されました。

編集後記

 昭和45年7月5日、太陽の家の開園式。その喜びの輪の中に職員として参加していました。
 光陰矢の如し。この3月をもって退職いたします。在職中は多くの方々に支えられて歩んで こられましたことに、紙面をお借りして厚く感謝申し上げます。
 「太陽の子」では沢山の方に原稿を寄せて頂きましたが、重障児(者)の弱い命を守り育て る尊さを読者の皆様にご理解して頂けたのであれば幸いです。
 私にとっては、重障児(者)の皆さんに人間としての在り方(魂)を学ばせて頂きながら、 一緒に過ごせたことが、生きていくうえでの宝物となりました。
 これからは一市民として皆様のご多幸をお祈りして筆をおきます。(三本木 勇)