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太陽の子  (冬の号) bP22   2008年  1月



目 次

1,一人ももれない幸せを求めて / 中山達之助

2,NPO法人への歩み 幸せを繋いで / 小又克也

3,又、また昔話 日立市心身障害者歯科診療所開設までの歩み / 清宮烋子

4,日立守る会だより / 佐藤芳昭

5,文化祭を終えて つき・にじエンジョイクラブ / 与沢幸夫

6,お知らせ

7,ご寄付ありがとうございました

8,編集後記


一人ももれない幸せを求めて

日立市太陽の家運営委員会 会長 中山達之助
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日立市太陽の家開園38年目の新春おめでとうございます。この38年間には諸々のことがありましたが、 最も忘れられないのは、当時の萬田市長が、完成間近に、太陽の家は保護者の方々が自由に使用するのが 良いのではと言われたことでした。そのとき私は親たちの日夜にわたる心身の負担のことを考えて、数名 の職員を採用して、安定した運営を続けたいとお願いし、それが採用されて日立市太陽の家運営委員会が 出来ました。そして、37年の長きに亘って行政はもとより市民の多大なるご支援を頂いてきました。 平成18年度からは新しい法のもと平成22年度まで日立市太陽の家運営委員会が指定管理者として指定 を受けて、更に責任ある体制で臨んでいます。
さて、この様な経過の中で利用者の平均年齢が現在は36歳となって、親たちも高年齢化が進み、わが子 の将来が心配になってきました。このことは太陽の家利用者に限らず、近隣の「ひまわり学園」「しいの 木学園」その他すべての障害児(者)とその家族の共通の悩みで、格差社会の拡大、超高齢化社会到来な どを考えると、従来の位置にとどまっていられない時代になってきたように思います。
そこで太陽の家では、NPO法人設立による責任ある運営を更に目指し、障害者自立支援法なども活用し て、今まで実現できなかった新たな事業にも取り組み、障害児(者)それぞれの人生を更に豊かなものに する方策実現に努めたいと思っています。
今年一年皆様のご支援とご多幸を祈念して新春の挨拶といたします。


NPO法人への歩み 幸せを繋いで

日立市太陽の家 園長 小又克也
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『助けて・・・』
叫びは声となって表現されるだけではない。時には魂の叫びのように、心していないと聴くことができな いものもある。
在宅で重症児者を抱える親たちは、いつも精一杯のがんばりの中で生活をしている。そしてどんな時も笑 顔を絶やさず、親子げんかの時でさえその介護の手を休めることはない。
お母さんが病気になってしまった家庭がある。自分の身体のことだけでも大変なはずなのに、それでも我 が子を自分の手で介護したいと言う。施設入所の道もあるし、短期入所という方法だってある。それでも、 我が子は自分の手で、と思う親の心。
親の心に添うのが職員の使命である。重症児者の命を守るのが「太陽の家」の使命である。ならば法律の 定めがなくても送迎途中の入浴援助だって必要だろう、休日の病院送迎だって、夜間の緊急一時保護だっ て必要なはずだ。
平成18年に施行された「障害者自立支援法」。利用者の費用一割負担など反対の声が多い中、私は在宅 障害者の家庭が抱える問題を解決する方法がたくさん詰まったこの法律に大きな期待を抱いた。実践中の 活動をフォローする法律がついに整備されたと思った。
今、日立市太陽の家運営委員会はNPO法人化を目指している。在宅の障害者親子が求めている本当に必 要な援助を、法に基づき安定したサービスとして提供するためにその道を選択することにした。
在宅生活に安心を提供するための活動、緊急時の援助、日中活動の場の提供、生活の質を確保するための 援助など、NPO法人は、法に基づいた活動ばかりではなく、ボランティア活動の提供を通してそれらを 実現することもできる。
NPO法人のスタートは平成20年4月を目指しているが、半年後にはその実績をステップに、身体障害 者の自立生活へのニーズに対応するため「身体障害者住居提供事業(仮称)」へと展開していくこともそ の使命と考えている。この身体障害者を対象にした住居提供施設は、他の在宅障害者家庭の緊急時を守る ために活用することもでき、それは法に基づくのか、ボランティアの域なのかはともかくとして、今不足 しているニーズに対応する施策を少しでも埋めることができるはずである。
今計画しているこれらの展開は、日立市太陽の家の38年間の歩みを基礎としたものである。太陽の家が 開園した当初に作られた『理念』は今も変わらず、これからもそれを守り実践し続けることが障害者の明 日の幸せに繋がると、そう信じている。

『理念』
ここは書物にないものを学ぶところである。どんなに障害が重くとも、一人の人間としてその生命は尊重 されなければならない。障害のある人たちを囲んで幸せな社会の建設を目指す日立市民の「心の象徴」と して日立市太陽の家は生まれた。この家はすべての障害児(者)を守りその行為を通して市民ひとりひと りが生命の尊さを考える場としたい。


又、また昔話 日立市心身障害者歯科診療所開設までの歩み

清宮烋子
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昭和41年、ひたちひまわり学級が開級された。義務教育である筈の小学校に入学を猶予、免除された子 供達が集まった。渡辺先生を中心に日立守る会が4月に結成された二ヶ月後のことである。「何はともあ れ子供たちの成長の記録を」ということで、身体検査を考えた。渡辺先生に相談して、内科は渡辺先生、 神経関係は大原先生、歯科は矢田部巌先生が担当して下さった。障害のある子供達が歯科健診を受けた最 初の出合いだったと思う。大原病院から当時ボランティアとして派遣して下さっていたソーシャルワーカ ーの鹿島光子さん、猪狩東子さんが順番に子供達を病院に同行し、脳外科的な検査、脳内科的な検査もし ていただいて、当時、私達には考えられないような高額の検査も無料で実施して下さった。
矢田部先生は渡辺先生が車で送迎して下さっておひる休みの時間に子供達のむし歯の検査、歯みがき指導 (これは主として親に)もして下さった。
養護学校高等部、精神薄弱児通園施設ひまわり学園、日立市太陽の家と子供達の通える施設が次々と開園 して、健診に対応することも整備されて行ったが、医師会と歯科医師会が分かれているように、障害児、 ことに重障児の場合、対応−特に治療がなかなか大変だった。
施設の中で歯科診療が出来たら、という考え方は太陽の家建設の時からあって、事務室の向かい側に医務 室のスペースが取られていた。
県の歯科医師会の会館がオープンして診療設備も備えられ月に一日(日曜日)に障害児(者)の歯科治療 がスタートしたのもその頃で、日立からも何人かのお子さんが通院したようだったが、今のように自家用 車が普及していないし、車椅子を自分で持っている人も少なかったし、と沢山のハードルを乗り越えなけ れば通院出来なかった。太陽の家に通園してくる子供達も、食後の歯みがきが一大事業で、一人一人に合 った方法を探すのに苦心をした。
むし歯の対策には苦労した。当時の日立歯科医師会の会長が市民会館近くの大澤先生だったのでお尋ねし て、運営委員会に出席していただき、太陽の家の現状をみていただいたりした。個人的には多賀中校医だ った石井先生、山根の渡辺歯科、と応急処置に対応して下さる先生も増えていった。そんな時矢田部巌先 生から、ひまわり学級で会った子供達のことが忘れられない−とお話があり、何回か看護婦さんと太陽の 家で、障害児の歯科衛生の講習をしていただいた。その中でご子息の一人が障害児歯科を勉強なさってい るとのことで、定期健診をお願いすることになった。
お隣のしいの木学園、ひまわり学園、さくらんぼ学級、母子療育ホームも右へ並んでお願いするようにな った。全国守る会拠点施設島田療育園で障害児(者)療育に深くかかわった中澤千代子さんが太陽の家に 来られて園長になりこの問題は大きく前進した。


日立守る会だより

日立重症心身障害児(者)を守る会 会長 佐藤芳昭
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あけましてお目出とうございます。平成20年の新しい年をお迎えになられたことと思っております。 月日の過ぎるのが非常に早く、年号が平成に変わってもう二十年となります。まさに光陰矢の如しです。 今年は障害者自立支援法が見直される年でありますが、その他の福祉関係の法律や制度が見直される非常 に重要な年であります。特に障害者自立支援法に関しては与党のプロジェクトチームが見直しに関する報 告書を出しましたが、これに関しては守る会本部も児・者一貫制度の維持を含めて厚労省や自民党などへ も要望書を提出するなど精力的な動きをされており、私達としても意見を出しつつ、趨勢を見守って行か ねばなりません。
一方、日立の守る会に目を向けてみたいと思います。昨年(平成19年)は障害者自立支援法がらみの活 動を主に例年行われている種々の活動を展開して参りました。お陰様で守る会諸先輩のご指導やご支援、 関係機関のご支援、ご協力、そして会員の皆様のご協力により特に問題もなく無事新しい年を迎えられま して安堵しております。
さて平成20年は引き続き障害者自立支援法関連の私達が受けられるサービスについて従来より深く掘り 下げての勉強とともに、どのような組合せが効率的なのか、それは利用者負担の上限額の対象サービス項 目なのか、それとも別項目なのか等々、まだまだ勉強しなければならない点が多々あります。今年見直し により従来と変わるサービス項目、範囲など更に理解を深めて行く必要があります。
又、これと併せて成年後見制度についても記憶を戻して改めて考える時期に来ているように思います。入 所施設へ入っている方々は殆どが成年後見人を決め制度に従った対応をしておりますが、在宅の方々はそ の殆どがまだ手続きを行っていないのが現状です。この実態は日立の守る会だけでなく、全国的に在宅者 の場合、そうなのです。これは、法律で定められていることでありますのでいずれは手続きを行わねばな りません。今年はその辺を皆様と話し合って手続きを行う場合は一緒に行うようにしたいと考えておりま す。従って、前述のような事柄を平成20年度は精力的に進めることになると思っております。加えて私 達殆どの会員が日立市太陽の家を利用しておりますが、将来の太陽の家のあるべき姿を描き、今年から一 部NPO法人化をして、新しい事業を行うべく昨年から種々検討を重ねており、近いうちにNPO法人と しての新事業が明らかになることであり、その事業にも当守る会として全面的に協力して行かなければな らないと考えるのです。
次に私達が短期入所でお世話になっている高萩市にあります社会福祉法人愛正会様が平成20年度の事業 として複合福祉施設整備計画概要の説明会があり、会員の皆様方にも昨年11月3日にその説明会を開催 しましたが、これに関しても整備計画の過程で、私達の希望を出来るだけ反映していただくよう、お願い をしていくことも考えていかなければなりません。特に障害者を対象としての短期入所事業を実施してい ただくよう、強くお願いしていく必要があり、これが実現していただければ、従来高萩市の愛正園にお願 いしておりましたものが、日立市内で済ませられ非常に助かります。この計画は平成21年7月開設を目 標に進められておるやに伺っており、私達もお願いベースになるわけですが、前述しました通り意見を出 していくよう進めてまいりたいと思っております。
平成20年は太陽の家のNPO法人化による新事業の開設や、愛正会の施設建設計画など何となく明るい 話題が昨年よりあるように思われます。
平成19年の一年を漢字一時で表した「偽」は今の日本を象徴していると思いますが、今年は何とかもっ と楽しくなるような一年であって欲しいと願うばかりです。そして守る会も同様、皆様方も含め健康で素 晴らしい一年になるよう一人ひとりが心掛け皆様と一緒に今年も頑張って行きたいと思っております。 今年も一年よろしくお願いいたします。


文化祭を終えて

つき・にじエンジョイクラブ 与沢幸夫
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去る11月3日(文化の日)、茨城キリスト教大学(日立市大みか町)での学園祭が二日間にわたって開 催され、その中に私たち『つき・にじエンジョイクラブ』のためにこの場をお借りし私たちの文化祭を行 うことができた。
この日、太陽の家の職員と合わせて15人で全員揃っての参加となった。この日のために毎月一回程度太 陽の家でみんなで話し合いをし、そしてメンバーそれぞれの目標に向かって準備を進めてきた。では私た ち『つき・にじエンジョイクラブ』のメンバーをご紹介しよう。前号も表紙に載っていたと思うが、まず 浅川秀吾さんは紙芝居とパソコン音楽。大森郁子さんは詩集展示…。小林豊さんは、えーと何だっけ、そ うそう大好きな車でのドライブマップだったと思う…。鈴木福江さんは生け花展示など…。そして、福江 さんと豊さんの班で喫茶店コーナーを出した。多くの人が足を運んでくれたに違いない。
わたし与沢は、大好きな将棋をしながら人と交流を深めてみようかという考えで将棋コーナーと、絵画展 示をすることに決めた。しかし、結果的には大成功に見えたが何かモノ足りない気がしたと思う。私は自 分の足で将棋を指したいのだが、身体が思わしくなく足の自力なども思うようにいかないので代わりに将 棋を指してもらおうと職員のAさんにお願いした。そして、Aさんに将棋の仕方を色々と分かりやすく教 えた。Aさんに少し覚えてもらったが将棋用の文字盤を使って私の指示で将棋を指す方法をとってみた。
そしていよいよ本番。私は緊張と不安を感じながら将棋盤を三、四台置いて対局者を待った。よくみると、 人は増え、対局の様子を覗きに来てくれたり観戦しに来てくれたり、私たち対局者は周りを囲まれていた。 自分でも信じられないほど嬉しく思った。私と対局した相手は、時間の都合により七名までとなり年齢も 幅がひろく初心者から有段者までで楽しく将棋を指させてもらった。7名と対戦し、4勝3敗で終わった。 私は三人に負けたが、いちばん悔しかったのはカワイイ小学生。ちょっと当たり前のように指し方がとて も上手であんなに強い小学生がいたんだなと実感した。いい経験になったと思う。記念写真などを撮って もらった。私は将棋に夢中で、絵画展示をどれだけ多くの人が見てくれたか気がまわらなかった。
最後に、キリスト教大学の方々にご協力を戴き、感謝しながら今回の文化祭が無事に終わった。


△お知らせ▽

《一月》カラオケ会
《二月》節分・豆まき会
《三月》ひな祭り
    おたのしみ会


ご寄付ありがとうございました

○次の方から寄付を頂きました。(敬称略)9月〜11月
黒澤弘明 佐藤瑞昭 とく名前田あけみ 有馬郷子 かくれんぼ 多賀向上会 善和会大みかゼミナールゴルフコンペ一同
○次の方から物品の寄贈がありました。(敬称略)9月〜11月
小泉完 椎名則夫 大森光久とく名 鈴木孝子 茨城県退職公務員連盟日立支部 中田美知子


編集後記

新しい年が笑顔で心穏やかでありますように。 K記     TOPへ