太陽の子  冬の号 bP38   2012年1月     HOMEへ戻る     バックナンバー



目 次

1,地域で安心して暮らすために / 菊地祐二

2,北欧研修を終えて思うこと / 井関えり子

3,北欧研修に参加して / 鎌田桂子

4,日立守る会だより / 佐藤芳昭・前田勝子・有馬こう

5,お知らせ/ご寄付ありがとうございました

6,編集後記



「地域で安心して暮らすために」      TOPへ

日立太陽の家 相談支援事業所
管理者 菊地 祐二


福祉法制は施設福祉から在宅福祉へと変化し、障害のある人やその家族が住み慣れた地域で暮らしながら 安心した生活ができる体制が求められています。
障害者が自分の生き方を自分で考え自己決定し自立していくために、住居や日中活動の場を確保すること。 当法人がめざし、展開している事業でもあります。そのひとつに相談支援事業があります。 地域で安心して暮らすための必要なサービスは多種多様です。活動する場所が欲しい、気管切開をして ケアに不安がある、呼吸器の管理が難しい、介護負担を軽減したい、親から離れて生活したい、緊急時の 対応に不安、通院しリハビリを受けたい、経済的に心配、制度やサービスに不安等、相談支援専門員が、 利用者またはその家族からの生活全般について困っていることや悩みの相談に応じ、さまざまな専門機関、 社会資源=家族、親戚、民生委員、行政、病院の医師、ケースワーカー、訪問看護、訪問入浴等の事業所、 短期入所、福祉機器業者等と連携、調整し必要な情報の提供、助言の支援を行います。
相談支援専門員は利用者のニーズに応え、どう支援するかを整理するためサービス利用計画を作成します。 また良い支援方法を探すためには、市を主体とした幅広い関係機関により構成された地域自立支援協議会 で検討され、より具体的な支援が可能になります。日立太陽の家相談支援事業所としては、現在七名の利 用者が対象となっていますが、国の福祉制度改革で相談支援の強化が重点項目のひとつになっており、今 後ほぼ全員の利用者が対象となってきます。
NPO法人日立太陽の家は、今後も利用者すべての幸せを願い活動をすすめていきたいと思っています。


北欧研修を終えて思うこと      TOPへ

井関えり子

SQCスウェーデンクオリティケアの福祉研修プログラムへの参加とデンマークの研修視察は、短い時間に 凝縮された学びの時間でありました。それぞれの国の制度は少しの違いはありましたが、税金の徴収の割合 は大きいけれど全ての人が安心して生活できるよう、人が生まれてから亡くなるまで社会経済的な状態を問 わず、全ての人が必要な時にサービスを使い、支援を受けることが出来る体制がとられています。
ノーマライゼイションの考えは障害のあるなしに関係なく、成人に達したら親元を離れ独立することにも感 じました。障害の認定の度合いにより、年金、教育、ハビリテーション、補助器具、送迎サービス等のサー ビスで、出来るだけ自立出来るための支援が受けられます。障害者に関わる専門職の教育やパーソナルアシ スタントの配置などにも感心させられました。障害を持った方や家族への支援の精神は細やかな配慮であり、 その徹底振りには驚かされました。しかし、私達の支援の精神や理念は同じ方向に向いているとも思いまし た。スウェーデン、デンマークは、気候、風土、価値観、食生活ひとつとっても大きな違いを感じました。 それゆえに先進国へ倣えと声を上げるのではなく、日本人らしさを踏まえ、学ぶところは大いに学び、意識 を変える必要のあるところはひとつずつ丁寧に進めていかなければならないと思いました。現在、太陽の家 は在宅で過ごす重度の障害者のために生活介護、居宅介護、相談支援事業に続きケアホームの準備をしてい ます。デンマークでは十八歳には自立することが一般的な考え方となっており、生活訓練のケアホームを利 用します。離れていても繋がっている親子でいられるには、デンマークのあのケアホームのように、幸せそ うに過ごす利用者さんの姿を家族の方々に見ていただくのが一番だと思いました。北欧へ旅する緊張感は帰 国の途につくと何に不安を覚えたのだろうと思うほど、良い経験であったと振り返るばかりです。そして、 たくさんの仲間と感じあえたことも喜びでした。三年もかけて企画・準備をし、現地では研修視察に集中で きるよう整え支えてくださった方々、留守の間も利用者の方々へのサービスの提供を続けてくれた太陽の家 のスタッフに感謝します。デンマーク語で思いを込めて、マンゲタック!


北欧研修に参加して      TOPへ

鎌田 桂子


当初、研修は四月に予定されていました。しかし、最終準備段階に入ったところで、東日本大震災が起こり 半年間の延期を余儀なくされてしまいました。
北欧研修を実施したいという話しを小又園長から初めて聞いたのは約三年前で、前回の北欧研修に参加した 時の驚きや感動を他の職員にも体験してもらいたい、今後の福祉に、太陽の家の利用者さんのためにプラス になる何かを見つけ出し生かしてもらいたい、そんな思いを感じました。そして私も実際にその空気に触れ たい、手で触れ耳を傾け、心に響く何かを感じとりたいと思いました。
旅行会社の方と打合せを何度も重ねて、ようやく現実のものとなりました。研修には重症心身障害児(者) 守る会会長でありNPO法人太陽の家の理事でもある佐藤理事、ワークスたんぽぽの職員八名と総勢17名 での参加となりました。飛行機を乗り継ぎ13時間以上をかけてスウェーデンのストックホルムに到着した のは夕方になっていました。翌日、ソフィアヘメット大学の一室をお借りして日本の大学にも通った経験を 持つSQC職員から講義を受けました。沢山の話しの中で一番印象に残ったのは「患者から市民へ」という 言葉で、障害があってもベッドに縛りつけるのではなく自分でできること、自分でやれることを見つけるこ とで自立を促していく、ケアをする方も支援を出し過ぎないこと「自己決定」が大切であると、国自体の考 えが変わってきたことを伺いました。太陽の家でも実践していることで、時間の許す限りその力を尊重する、 指導するのではなく見守っていく、ふと利用者さんの顔を思い浮かべていました。
障害者の方やそのサポートをするパーソナルアシスタントの方からも心に残るお話しを伺いました。成人を 迎えるとほとんどの人がケアホームに住まいの場を移すスウェーデンですが、その方は自宅を二世帯住宅に して住んでいました。5人のパーソナルアシスタントと契約をして、日常の世話から旅行など外出をサポー トしてもらっていると話していました。「サービスを受ける人と行う人は同等である」言葉の裏側にある信 頼関係を感じました。
スヌーズレン、ハプティックセラピーなど専門的な部門を持つ施設も見学することができました。私のつた ない言葉では表現することが難しいのですが「みんな違って、そして等しい重さの存在を持っている」ノー マライゼーションの先駆者である北欧の福祉、設備や機材も豊富で隅々までサービスが行き届いていました。 一方で、太陽の家には充実した設備こそ整ってはいませんが、先輩達から教えていただいたこと、今までや ってきたことを基本に、寄り添い、安心できる場所を作ることで、より質のよいサービス・ケアを求めてい くことができたらと思いました。また、利用者さんの持つ特性を引き出し、心の自立を助けていけたらとも 思いました。
今回の研修で交流を深めたワークスたんぽぽの職員の方々、同じ目標を持つ同士としてこれからも共に日立 の福祉のために情報収集にアンテナをはり、柔軟に取り入れることができるよう協力していけたらと思いま した。最後になりましたがすばらしい研修に参加させていただき、又、その機会を与えてくださった方々に 感謝いたします。ありがとうございました。



日立守る会だより     TOPへ

絆を強め、活動しよう
会長 佐藤 芳昭


会員、そして関係されている多くの皆様、明けましておめでとうございます。
平成24年、新しい年をそれなりに迎えられたことと思っております。
昨年は忘れられない一年間でした。そのような中で障害者福祉関係に目を転じてみますと、政権交代の関係 もあり、国としての障害者福祉施策も障害者自立支援法から障害者総合福祉法へと名称、内容を改正すべく、 障がい者制度改革推進本部等で検討されております。しかし正式な障害者総合福祉法が出来るまで現在の自 立支援法をストップしておくことは出来ませんので、障害者総合福祉法が出来るまでのつなぎとして、昨年 から少しずつ見直しが行なわれております。そして平成24年4月1日から主に地域生活支援のための法改 正となるなど、今年は昨年から見直しされてきた法律が施行され、具体的に私達のところに身近になってく る年になると思っております。総合福祉法として全体が制定される時期は平成24年の通常国会に法案提出 され平成25年8月頃に新法が出来る予定となっています。
このように今年も障害児(者)の福祉関連法や具体的な施策などが色々と変わる年となり、私達としては、 強い関心を持って、この変化に対応していかなければならないと思うのです。保護者登園日とか、太陽の家 の奉仕作業時などを利用して情報を流すと同時に皆様方と一緒になって対応が遅れないように勉強していき たいと考えております。
次に身近かな事ですが、昨年の末から進めております日立太陽の家のケアホームがあります。予定としては 今年(平成24年)の4月頃に開設の目標ですが、このケアホームの運営についても皆様と話し合いながら、 使い勝手のよい、みなさんが気軽に利用出来る仕組みを太陽の家と行政を含めて検討していく必要があります。
ケアホームの部屋数は五つあり、これを常に満室となる運営をすることが求められることから各種のアイデ ィアを出し合って進めていかなければなりません。利用する側の意見は非常に貴重であり、その視点からも 良いアイディアがありましたらどしどし出していただきたいのです。毎月の役員会でも話し合っていきます が、最終的には利用する皆様方のアイディアが重要な要素となります。
今年は辰年です。龍は天に向って力強く舞い上がっていきます。それにあやかって、私達も昨年より少しで も幸せが増えるようお互い絆を強くし、愛する子ども達のために前進してまいりましょう。

同窓会に行って
前田 勝子


田舎の中学の時の同窓会を二年毎に地元北茨城で一泊二日でやっています。東京でやった時もありました。 年齢も年齢ですので、参加人数もだんだん少くなるのが淋しい限りです。
遠くは兵庫、滋賀、埼玉、神奈川、福島、東京等々、大体来る人は決っているようなものです。恩師の先生 方もお元気で出席して下さるのも楽しみのひとつです。
今年は大震災のため、いつも利用しているホテルが被害にあいまして、今回はじめて北茨城のマウント茜で やることになりました。前と建物があった場所が変り、変ったといっても同じ敷地ですが、二階建てで大変 見晴しがよく、海が見え、周りは山に囲まれ紅葉がはじまった頃だったので、何て素晴しい眺めなんだろう と、皆さんも時間があったら行ってみるのもいいですよ。夜の更けるのも忘れ、中学時代の思い出話も懐か しく、床につき目が覚めたら朝でした。翌日は、何人かのお友達と別れ、時間のある人達で北茨城の名勝地 花園神社へ。私ははじめて行く所ですが、途中の山道とか小川の流れ、山林の匂い、身も心も洗れたような 気がして帰って来ました。
何日かは余韻を残し、いろいろな事を心の糧にして、又二年先を楽しみに日々頑張っている今日この頃です。

第21回関ブロ大会に参加して現状維持
有馬 こう


第21回関ブロ大会が埼玉県さいたま市で開かれ、佐藤会長、村田さん、私の三人で参加させてもらいました。 2日目に基調講演があり、日本で最初の重心施設「島田療育園の過去・現在そして未来」を聞いてきました。 日赤小児科医師小林提樹先生を園長として、京王線桜ヶ丘駅から徒歩で一時間半の田舎に、今から50年前 島田療育園は多数の人々の協力、援助で産声をあげました。島田伊三郎氏は次男良夫君のため一万坪の土地を 寄贈し「学校へ行けない重症児を受け入れる学園を作って欲しい」と申し出たそうです。良夫君は外出中行方 不明になり、沼で溺れて10才で亡くなり療育園に行くことはありませんでした。良夫君の冥福を祈るため 「事業を継続して欲しい」と園への活動に力を注いで昭和36年5月、50名収容して島田療育園が開園しま した。先輩方の苦労の末に今の守る会があり、子供達の現在の幸せがあるという思いを強くしました。 これからも守る会活動を大切にしていきたいと思いました。

お知らせ/ご寄付ありがとうございました      TOPへ

■お知らせ

○平成23年度日立太陽の家利用者数
  総数39名 男性26名
        女性13名

○ケアホーム建設について
基礎工事も順調に進み、11月27日に棟上げを祝う食事会をささやかに行いました。 柱の建った建設現場を見学し、楽しいひとときを過ごしました。

○社会福祉法人丸紅基金様より東日本大震災復興支援助成金を受けられる事になりました。
平成23年11月22日に贈呈式が宮城県仙台市にておこなわれました。震災による被害を受け、 壁が崩れたり入り口のガラスが割れたりと被害を受けたため申請をしていましたが、助成金を受けら れたおかげできれいに修繕され、利用する方々も快適に過ごす事ができるようになりました。

○次の方から寄付を頂きました。(敬称略)
9月〜11月
善和会 鈴木貫一 佐藤和子 多賀向上会 ソフィアアカデミー 浅川秀吾 有馬郷子 とく名 清宮烋子 鎌田文雄  太陽の家ボランティアグループ

○次の方から物品の寄贈がありました。(敬称略)
9月〜11月
椎名将光 鎌田節子 とく名 鈴木一江 星野久美子 横田寿子 浅川ちよ 安斉純子 大森健二 村田理恵 有馬郷子 荒井設計 軍司建設 横田商店

編集後記

明けましておめでとうございます。みんなの笑顔を力に変えて、感謝の気持ちを胸に今年もがんばります。 (K記) TOPへ