太陽の子  春の号 bP39   2012年4月     HOMEへ戻る     バックナンバー



目 次

1,さわやかな風の中で / 小又克也

2,NPO法人日立太陽の家 4月新体制 / 菊地祐二・井関えり子・飯田浩子・横田寿子

3,日立守る会だより / 佐藤芳昭・村田啓子・小俣志津

4,競輪補助事業完了のお知らせ

5,お知らせ/ご寄付ありがとうございました

6,編集後記



さわやかな風の中で      TOPへ

日立太陽の家ケアホーム「風の家」
管理者 小 又 克 也


長い間温めていた計画、重症心身障害者の自立支援実現の場、日立太陽の家ケアホームが開所しました。
名前は『風の家』、いつでもさわやかな風が吹いている気持ちのいい家になってほしいとの願いを込めました。
障害者を守る法律が目まぐるしく変わる中で、ケアホームの役割はますます重要になってきました。より家庭に近い雰囲気の中で、 住み慣れた街の中で、どんなに重い障害を持っていても一人の人間として尊重され、自己選択自己決定が保証された自立生活が 実現できる場所の実現が待ち望まれていました。『風の家』は正にこの理想を実現するためにスタートしました。
更に、この4月に新たに相談支援事業が強化されて再スタートしました。相談支援事業は、平成18年、障害者自立支援法が施行 された当初から重点項目に掲げられていましたが、全国的にもほとんど利用されずにいました。しかしながらこの度のつなぎ法改正で、 全ての障害者の自立支援を実現するために、障害者全員がその対象に位置づけられることになりました。この法改正の趣旨を受けて、 私たちは全ての対象者の自立支援と更なる幸せを願って早々に対応しなければならないと考えております。 併せて、市町村に基幹相談支援センターが新たに設置されること、自立支援協議会が法律上位置づけされること等、今後、 相談支援事業の意義はますます重要になっていくと思われます。
今後はこの相談支援と『風の家』、そして従来の生活介護事業と居宅介護事業の連携を強化し、障害がある方々の豊かな 人生実現へ向けて歩みを進めていきたいと考えております。
太陽の家を支えてくださっている皆さまには今後とも従来どおりご理解ご支援を心よりお願い申し上げます。


NPO法人日立太陽の家 四月新体制 ―各事業担当者から―      TOPへ

生活介護事業 サービス管理責任者 菊地 祐二

居宅介護事業に4年間従事し、この度の異動により太陽の家に戻ってきました。宜しくお願いします。 居宅介護では、利用者が入浴や外出を楽しむ姿を沢山見ることができました。太陽の家通園時とは違った表情で、 利用者自身もいろいろなサービスを、目的や場面に応じて上手に使いこなしているように思えました。
さて、通園事業は昭和45年、重症心身障害児者保育通園施設日立市太陽の家として開園しました。 障害者に対する偏見や差別、福祉施策も不十分で、家に閉じこもりがちな障害者を「おんもに出そう」と、 多くの方達が奔走しました。それから40年、ノーマライゼーションの実現、対等の立場で、仲間、家族、 職員、ボランティア、実習で来る学生達、近隣の住人と、人と人とがふれあい支えあいながら、現在、 国の福祉法制に基づく生活介護事業により、29名の利用者が各々週二日通園しています。 この事業の果たす役割は、日中さまざまな活動により有意義な時間を提供することです。 利用者一人ひとりは障害の程度も表現力も違います。個々の特性にあった活動の目標を設定し、自己表現を促し、 喜びが得られるような支援を心がけていきます。職員としても日々スキルを高め事故のないように努めます。
太陽の家に通園するのが楽しくて、いつも「笑顔になれる、幸せになれる」そんな場所でありたいと思っています。

ケアホーム事業 サービス管理責任者 井関えり子

在宅で、家族と共に暮らし安心と最高の関わりの中で過ごしてきた利用者の皆さん、ケアホーム―風の家―住まいの場が いよいよスタートとなります。関わるのは、聞き覚えのある声、そしてたくましい腕の太陽の家ブランドの職員です。 皆さんの24時間の関わりを学び、今までに経験のなかった夜間の対応もします。サービス管理責任者として井関、 玉木支援員と新人の長谷川支援員を中心に、全職員でアットホームなもう一つの家の提供を目指しています。 障害者自立支援法の中の体験利用というサービスを利用し、「風の家」をステップに親子共に自立生活に向けての 不安を取り除いていただけたらと思います。「練習を兼ねて互いの安心出来る日数から……」「初回は一緒に泊まって 様子を見たいな」とゆっくりと無理をせずに一歩ずつ。共に少しずつ慣れていったら、その時は安心してケアホームに 生活の場を移していってください。お一人お一人の「自分らしい生活」という目標に沿っての関わりを支援させていただき、 自立生活は楽しい、離れていても安心と言っていただけるようにします。時には向かい風もあるでしょうけれど、 関わる全ての人の思いを追い風にして、心地よい風が吹き渡りますように。

居宅介護事業 サービス提供責任者 飯田 浩子

太陽の家の居宅介護事業所がはじまり、4年が過ぎようとしています。私自身も太陽の家で働きはじめて4年が経ちました。 はじめは、何をするのも初めてで、不安や緊張の毎日でした。しかし、多くの時間を太陽の家で過ごし、 利用者さんを知ることで不安は自信となり、緊張は自然とほぐれていきました。今でも不安がないというわけではありません。 利用者さんに危険がないよう目を配ること、緊急時に備えて落ち着いた行動が取れるよう、緊張の糸は切らさないように心がけています。
居宅介護事業所の仕事は、利用者さんの自宅に出向いて、顔を合わせることから始まります。本人の表情の変化や親御さんから 聞いた情報をもとに、本人の状態を把握していきます。それは、長時間の関わりのなかで、本人が安心してサービスを受けられるということ、 親御さんが安心して外出できるということに繋がります。事業所の入浴を利用していただく前に、 親御さんに普段の入浴の方法を聞くことや、一回目は、事業所に来ていただき、目で見て確認してもらうことも、 安心感に繋がるのではないかと考えています。
現在、居宅介護事業所は職員12名が在籍しています。仕事の内容は毎日同じではありません。職員それぞれが、 利用者さんにとって良い関わりを考え、意見していきます。一人ひとりの利用者さんについて、それぞれの思いがあること、 意見が言えることが大切なのだと思っています。居宅介護事業所を利用される方にとっても同じです。 いつでも頼れる場所、意見の言える場所であってほしいと思っています。

相談支援事業 相談支援専門員 横田 寿子

待ちに待ったケアホームの始まりです。仕事で残っていて電気を消すと真っ暗に。そんな太陽の家に「また明日来るから……」 と言って帰っていました。これからは、ケアホームに電気が灯り、いつも明るく誰かしらいるんだと嬉しくなっています。 居宅介護事業所が始まり、新しいスタッフも増えて太陽の家に関わっている人が年々増えています。 相談支援事業も一年が経ちますが、利用者の方々一人ひとりの生活を見ていくと利用者の皆さんもここ数年で居宅介護、 訪問入浴、訪問看護、リハビリ等を利用して太陽の家以外の方々と過ごす皆さんの社交的な姿に驚いています。 皆さんの望む生活のお手伝いに相談支援も含まれます。まだまだ、分からない事ばかりで一つ一つが教わりながらですが、 皆さんの生活が豊かになるように一生懸命考えていこうと思っています。どんどん連携の輪を広げられるように頑張りますので、 どんな思いでも良いので私に声を聞かせて下さい。お待ちしています。




日立守る会だより 日立重症心身障害児(者)を守る会      TOPへ

「あと一歩の精神」で 会長 佐藤 芳昭


東日本大震災発生から一年になります。メディア界、特に新聞、テレビ関係では特集を組んで震災から現在までそして これからの事を含め情報を流しております。その中で3月7日頃だったと思いますがNHKの総合テレビで放映された 東北三県(福島、宮城、岩手)の津波を観ました。私がつぶさに見たのは初めてだったのですが、誠に悽惨状態と、 自然界のエネルギーというものの恐ろしさを感じました。
そして避難所での生活、仮設住宅での被災された方々の生活などの実態を観た時などは、お気の毒でなりません。 特にお年寄りや小さな子供さんを見ると尚一層心が痛みます。これらの特集を観て感じた事は、あと一歩、あと一ひねり、 あと一押しがあったなら、色々な面であと少し軽傷に止まったことがあったように思われてなりませんでした。
例えば仮設住宅で亡くなられたお年寄り、せっかく助かった尊い命を絶ってしまったなどは本当に残念でなりません。 このケースなどは色々な事情はあろうかと思うのですが、周囲の人々や関係している機関の人々などが、 あと一歩でも踏み込んでいれば尊い命を絶つことはなかったのではないかとも思うのです。決して他の方々を責めようとは思いません。
最近連日のように新聞、テレビでニュースとして流されている高齢者の自宅での死亡や障害者を持った家族の死など、 今の時代にそのような事があるのだろうか、と耳を疑うような事件に出遭います。逆を云えば、今の時代だからこそ他人には干渉 しないという意識が強いとも云えますがこの経緯を知れば知る程、あと一歩の突っ込みがあったならと思うのは私ばかりではないと思います。 前述の仮設住宅での亡くなられたお年寄りの状況とはちょっと次元が違うかとも思いますが、隣近所の声掛け、町内会長、 民生委員加えて行政機関等々、どこかで気付くことが出来たのではないだろうか。思えば思うほど残念であり、ある種の憤りを覚えるのです。 一方目をわれに転じて見るとき、果して自分はどうであろうかと自分の足元を常に見直し、会員の状況をよく把握し、 あと一歩突っ込んでいたらというような事のないよう「あと一歩の精神」で、会員と力を合わせ活動を展開して行きたいと強く思っている次第です。

ケアホームへの期待 村田 啓子

二人だけの生活になり五年を過ぎた私たち親子にとって、ケアホームが開設されるという事は、期待を持てる話でした。 現在、太陽の家へ通園しながら、ショートステイや重度訪問を利用し日々の生活を過ごしています。
今後、親の高齢化という避けては通れない道が目前にあるのも現実であり、子供の将来を考えていかなればいけないのではないかと 考えるようになりました。どこの親も出来るだけ長く子供と一緒に家で生活したいと願っていると思います。ショートステイを 利用したいと思っていても、家のようにはいかず、又子供が望んでいる事を理解してもらえるのか等不安を抱え、 二の足を踏んでいる人がいるのも事実です。そのような中、ケアホームの話を聞いた親たちは、太陽の家が関わる施設ならば安心でき、 是非利用したいという声が聞かれました。
私自身、昨年体調を崩したり、諸事情により一抹の不安がありながらも、ショートステイを利用しています。 開設されるケアホームは近いというのもありますが、一番の安心感は、子供の事を良く解ってくれている太陽の家が関わっているという事です。 ケアホームが開設され利用する事により、子供の将来にとって良い体験となってくれる事を期待すると共に、多くの人が利用される事を願っています。

誤嚥性肺炎になって 小俣 昭子

娘の志津は誤嚥性肺炎を二度発症し、現在胃瘻による経管栄養の仲間入りしました。最初は風邪だと思って受診した病院で入院中に 胃瘻造設の適用と言われ、考えてみなかった事だけにどうしたらよいか即答できずにいました。 退院後も流動食を食べさせるのに悪戦苦闘しましたが、食事を与える大変さと再発を心配し以前受診や短期入所をお願いした 茨城東病院の黒川先生にお話を聞いていただいたところ、現在口から食べていても安全のため胃瘻を造っておいては、と云うお話でした。 それでも二ヶ月ぐらいは頑張ったのですが、暑い盛りの七月末、素人でもすぐ分かるほど重篤な状態となり救急車で東病院に駆け込み、 一命をとりとめました。親の一方的な感情で娘に二度も苦しい思いをさせたことを本当に申し訳なく、先生にすべてをお任せいたしました。 胃瘻の手術をしてからはみるみる元気になり、体重も増加し太陽の先生方にはご苦労をおかけしておりますが笑顔で対応してくれることが 何より嬉しく、重い娘をひきずりながら主人と頑張っております。ただ突然やってくる自宅介護の限界がそう遠くないことを思うと、 今から入所申し込みをしてよいものか迷いがあります。入所希望の待機者を申し込み順ではなく、各家庭の状況を把握している方(例えば相談支援員)が判断し、 優先入所させていただけるような柔軟性あるものにして欲しいと思っております。自宅介護を続けながら「いざ」という時に 安心して入所出来ることが約束されていれば親はギリギリまで子供と暮らせると思います。



競輪補助事業完了のお知らせ     TOPへ

この度平成23年度の競輪の補助金を受けて、左記の事業を完了いたしました。

          記

一,事 業 名 平成23年度ケアホームの建築整備
一,事業の内容 共同生活介護事業
一,補助金額  14,003.000円
一,実施場所  茨城県日立市助川町5−14−9
一,完了年月日 平成24年3月31日
(特非)日立太陽の家 理事長 清宮烋子


お知らせ/ご寄付ありがとうございました      TOPへ


■お知らせ

○平成23年度日立太陽の家利用者数
  総数39名 男性26名
        女性13名

○平成24年4月に完成したケアホーム「風の家」建設にあたり、日立市より補助金をいただきました。ありがとうございました。

○次の方から寄付を頂きました。(敬称略)12月〜2月
日立厚生医院院長嶋崎和夫 仁和会 善和会 鈴木貫一 人形劇かくれんぼ 清宮烋子
○次の方から物品の寄贈がありました。(敬称略)12月〜2月
椎名将光 榎田孝行 とく名 浅川ちよ 人形劇かくれんぼ 安斉純子 村田理恵 小林豊 大森郁子 水出浩司 鈴木一江 大森健二 沼野上香代子 有馬郷子

○「東日本大震災支援基金」として皆様からお預かりした浄財8,370円を日本財団へ送金いたしました。ご協力ありがとうございました。

編集後記

NPO法人日立太陽の家は四月から新体制を組み、利用者とその家族のニーズに応えるため、さらに充実した内容で職員一同歩みを進めてまいります。 (K記)      TOPへ