太陽の子  冬の号 bP42   2013年1月     HOMEへ戻る     バックナンバー



目 次

1,サービス管理責任者と相談支援専門員の連携と課題 / 小又克也

2,風の家のスタイル / 三塚栄里子

3,おばさん奮闘記 / 阿部結花

4,共に歩んで / 笠井苗美

5,日立守る会だより / 佐藤芳昭・大森孝子・澤畠京子

6,チェンジ / 玉木美沙

7,お知らせ/ご寄付ありがとうございました

8,編集後記



サービス管理責任者と相談支援専門員の連携と課題      TOPへ

日立太陽の家相談支援事業所
管理者 小 又 克 也


障害者自立支援法においてサービス管理責任者(サビ管)の役割は大きい。それは、多種多様な形態の組織が障害福祉サービス事業に 参入できるとした一方で、そのサービスの質を担保する責任を担っているのがサビ管だからである。
サビ管は、勤務する事業所が本来提供すべきサービスをより良いものにするのは勿論のこと、事業所の守備範囲外のニーズに対してど のように応えていくのかその役割も求められている。
守備範囲外のニーズに応える方法は少なくとも二つあって、一つは自分の事業所の守備範囲を広げていくこと、もう一つはそのニーズ を満たすサービスを提供している事業所に繋ぐことである。この繋ぎを実現するために必要なことが事業所間のネットワークの構築や 相談支援専門員との連携であり、その役割の中心にいるのがサビ管なのである。一方、相談支援専門員もまた障害者自立支援法におい て重要な位置にいる。平成26年度までには、全ての障害児者が相談支援の対象となり、その目的の中心となる役割を担っているからだ。
現在、日立市には二つの相談支援事業所があり、毎月一回定期的に連絡会議を開催している。行政も加わるこの会議の目的はいくつか あるが、最も大切なことは相談支援事業所としての質を高めることであり、今後新たに立ち上がる全ての相談支援事業所にもぜひ参加 していただきたいと思っている。
障害者自立支援法は、これから障害福祉サービスを利用する全ての障害児者が、先ずは相談支援を利用し、その後そのニーズを満たす ために最適なサービスを提供する事業所へと繋いでいくことを定めているが、ここで求められるものが相談支援専門員が持つ理念であ ろう。サービスを繋いでいくのはいつでも障害児者にとって何が幸せかの一点に絞られて行われなければならないし、そのことを相談 支援専門員同士が、検証しあいながら進んでいかないと有名無実の相談支援事業になってしまいかねない。そうならないためにも、全 ての相談支援事業所の相談支援専門員、そしてサビ管も参加するネットワークの構築実現が求められているのである。


風の家のスタイル      TOPへ

介護福祉士 三塚栄里子

「ただいま!」と笑顔で帰宅してくる利用者さんを、「おかえり♪」と温かく迎え入れる生活が始まってから半年が過ぎました。
最初の頃は玄関で靴を脱いで入ってくる表情にも緊張や不安の色が見えていましたが、皆さんも少しずつ慣れてきたのか、職員の顔を 見るとニッコリと笑ってリラックスの表情を見せてくれるようになりました。
全てが初めての経験からのスタートで、利用者さんもご家族も職員もドキドキしながら始まった生活ですが、お互いに「ようやく慣れ てきた」というところでしょうか。帰宅したら少し休憩をしてティータイム。ちょっと疲れてしまった人はお昼寝……。まだまだ遊び 足りないぞって人は元気に動いてお腹を空かせ、夜は皆で楽しく食卓を囲む。自宅にいればごく当たり前の生活ですが、風の家でそれ を自然なスタイルとして持続させられる様になる為には、まだまだ大小様々なハードルがありそうです。
こうしたい……こんな風だったらイイのに……これだけは絶対に嫌だ!など皆で様々な願望を膨らませていくことで、風の家は成長し ていけるのだと思います。
まだまだ成長段階なだけに、不安に感じる要素もたくさんあると思います。よく「夜はしっかりと眠れているのだろうか?」という声 を聞きます。環境が変わると、ドキドキや不安などでなかなか眠れないという話は誰にでもあること。環境に適応できるようになるま でに個人差はありますが、焦ることはありません。その為の「体験入所」の期間なのですから。利用の回数を重ねることで少しずつ緊 張が解け、そのうちイビキをかいて朝まで爆睡!という目標を持って、気軽に利用していけるようになりましょう。(笑)
「我が家」に勝るものはありませんが、そこに少しでも近づけるように。家庭とも施設とも違う、第三の生活スタイルの場を目指して、 これからも柔軟性を持ったライフスタイルを模索していきたいと思っております。


おばさん奮闘記      TOPへ

介護福祉士 阿部 結花

とうとうその日が来てしまった。やはり本当の事だった。居宅介護に無期限レンタルだ。五年以上も生活介護で働いていた私にとっては 身体の一部、いやしみついていた。不安だ。不安でいっぱいだ。大声で叫びたい。不安をよそに居宅介護事業所の門をたたく。 温かく迎え入れてくれる職員さんをよそに、やはり、ここでも新人のくせにとても態度はでかい、次々と仕事に追われ、二ヶ月が経って いった。生活介護が団体戦なら、居宅介護は1対1、1対2と個人戦のような感じだ。しっかり利用者さんと向き合い、利用者さんの気 持ちになり、今日一日をどう過ごしたら素敵な時間が作れるか、どうやったら気持ち良くお風呂に入れるかと工夫する毎日。その中で少 しでも、笑顔やいい表情が見られたら私にとっての一番のご褒美なのかもしれない。生活介護も居宅介護も最後には後ろでサポートして くれる仲間がいるからこそ、力を合わせて一つになり、いい仕事ができていると思っています。まだまだ初心者マークの私ですが、生活 介護はパワフルな風が、ケアホームにはさわやかな風が吹いている気持ちのいい家のように、新しい風になり、居宅介護にいろいろな風 や笑顔が届けられるようになれるかなぁ。なりたいなぁ!と思いながら、一日一日を精一杯生きているおばさんでした。ご家族の皆さん が安心して預けていただけるように、笑顔で頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。しかし、毎週会っていた利用者さん と会えないのがこんなに淋しいなんて。皆さん居宅でお待ちしています。


共に歩んで      TOPへ

准看護士 笠井 苗美

居宅介護事業所をいつも見守り下さり、ありがとうございます。4年を過ぎた事業所は、皆さまの必要なところをお手伝いできているで しょうか。今年始まった風の家と連携を取る事も加わり、全体のサービス量も増えてきましたが、引き続き安全に配慮していきたいと思 います。
利用者さんにとって良いサービスの形を考えるのは一人では難しく、そういう時年齢や立場の違うスタッフと気軽に話し合える環境にと ても助けられています。私達の考えるサービス計画と利用者さんの必要が近いものであるよう、これからも工夫していけたらと思います。 近頃は医療的処置の多い方を在宅で看るケースが増えてきました。病院内で使用されていた機器が在宅向けに改良されて、それを自宅に いながら上手に使うことで生活の質を上げることができます。私達はそれらの機器の情報を専門の方々から講習を受けることも増えてき ました。心良く無償で来て下さるメーカーさん他、ありがとうございます。また、利用者さんの一番近くにいて細かい表情や体調の変化 に気付く御家族のお話はテキストには載っていない貴重な情報です。積んだ時間の重さを感じます。同時にその御家族をサポートする体 制がもっと厚くなることを望みます。
明日が良い一日になりますように。


日立守る会だより 日立重症心身障害児(者)を守る会      TOPへ

成年後見制度手続き元年に 会長 佐藤 芳昭


会員の皆様。明けましておめでとうございます。平成25年、年号が昭和から平成になって早や4分の1世紀になります。本当に月日の たつのは早いものです。これを思うとき、自分達が行動すれば物事が進むような事案については、出来る事案から積極的に行動していく ことが必要ではないかと思うのです。人それぞれにより違うかとも考えられますが、全会員が多かれ少なかれ関係ある事案としては、 成年後見制度であろうと思います。親が年々高齢となり最終的には自分達以外の誰かに障害を持つ子供の面倒を看て貰わなければならな いことを思うと、そろそろ成年後見制度について細かい点まで学ぶ機会を会として準備する時期が来たような感じがします。
施設入所者の場合は、施設側として、半ば強制的に手続きをするよう親達に施設の職員が指導をするので100パーセント後見制度手続 きをしておりますが、一方、在宅者の場合、他の誰かに頼む必要がなく、親達が自分達で面倒を見られるため、その必要性を感じること がなく、どうしても先送りとなってしまうのですが、最近の親御さん達の日々の生活状況を見聞きすると、そろそろその時期が来つつあ るのかと最近強く思うことがあるのです。
急に明日からとか来月からとか手続きを始めましょうと言っても、その必要性を強く感じていない現況では、笛吹けど踊らずになってし まうと考えられなくもないので、意識を変えなければならないのです。
それには、成年後見制度の手続きをしておかなければどのような支障が出てくるか、又障害者やその兄弟などにどのような影響が出てく るかなど、微に入り細に入りと具体的に掘り下げて勉強をしていくことが大事と思っております。そのためには、今年はその成年後見制 度手続き元年と位置づけ、その勉強会の機会を頻繁に作って進めていくことがいいのではないかと強く感じております。「備えあれば憂 いなし」成年後見制度をよく理解し、手続きをいつでも出来るように後見人を誰れに考えておくか、財産管理はどうしたいかなど、考え られる範囲の事柄を考えておくなど、勉強しながら対応していくことが必要ではないかと思っております。
いずれにせよ、遅ればせながら今年から勉強していこうではありませんか。

ケアホームを利用して 大森 孝子

楽しみにしていたケアホーム風の家が5月1日に開所して6ヶ月が過ぎました。以前は他の施設でのお泊りの経験はありましたが、2年 位利用しておりませんでしたので声を掛けていただいた時はとまどいもありました。自宅で夜中に目がさめたり、起きる時間も定まって おりませんでしたので、私も時々寝不足で過ごしているような状態でした。
お泊りに向けて試行錯誤の成果も出て、朝まで寝てくれるようになりました。ケアホームのお泊りに挑戦です。お泊りは1泊から始まり、 今では2泊する時もあります。子供の状態を知っている職員の方が関わっていただき、その場に応じた対応をし、接して下さるので安心 して利用しています。子供も寝てくれほっとしています。5年前には子供が大病をし、検査するたびにどきどきする日が続きました。 やっと病院から解放され、なにげない日常生活の中で元気に過ごせる事に改めて感謝です。
親も年を重ねると共に無理がきかなくなり、子供の将来の事などを考えると今から色々な体験をさせ、慣れさせる事が大切と私自身考え るようになり、色々なサービスを利用しています。生活介護、居宅介護、ケアホームとそれぞれの場所で見せる子供の表情は様々で色々 な発見があり楽しみです。
まだまだ御迷惑をお掛けする事が多いと思いますが、これからも子供には色々な体験をさせたいと思っています。

新しい環境の中で  澤畠 京子

7月より生活介護で「太陽の家」に通い始めて半年を迎えようとしています。この間、心配していた誤嚥も起こらず、新しい仲間や職員の 皆様と楽しく過ごしています。本当にきめ細やかなご支援をいただき、感謝でいっぱいです。ありがとうございます。
38歳の重症心身障害者の息子が〔あけぼの学園を卒業して太陽の家へ〕親としては同じ守る会の仲間がいることで、不安はなく、息子も 安心できるだろうと思っていました。案の定、見学の時から笑顔を見せ、緊張することもなくリラックスした様子で過ごせていました。 職員からの丁寧な説明に、息子の新しい生活に期待が膨らんでいきました。
並行して、地元の障害者センターへも通園することとなりました。太陽の家では週一日しか通えないとのことなので、今まで週5日通って いた生活のリズムを考えて、太陽の家以外にも眼を向けざるを得ませんでした。重症心身障害児者がいくつもの事業所に通えるのか?体力 は?何より本人はどう思うかなど家族で話し合い、障害福祉課に相談しました。お陰様でこのところの制度改正により、地元市町村での相 談も以前の「わかりません」はなく、「検討します」「何日通いますか」になり、三日間を障害者センターで、あと一日は自宅でのいばら き診療所リハビリ利用が決まり、息子の新しいスタートが始まりました。
通ってすぐに頂いた温かい誕生カード、少し寒かったけど地域での夏祭り、生まれたてのライオンの赤ちゃんやペンギンなどの動物を見て、 おいしい中華丼を食べた動物園の遠足、お休みした仲間の分まで参加して参加賞を頂いた運動会、そしてカラオケや当番での仕事ぶり、 などなど楽しい思い出があっという間に増えていきました。家では見られない表情を、体験を、これからもたくさんの仲間や職員の皆さん と増やしていってほしいと願っています。


チェンジ 生活支援員 玉木 美沙     TOPへ

2011年から2012年にかけて、自分自身の中で大きな変化の年となりました。
東日本大震災を経験して、水や電気などの日頃何気なく使えていたもののありがたさ、豊かさを実感しました。そして身近な人との絆が深ま り、より大切にしなければと思う気持ちが芽生えました。
そして何より、私事ですが佐藤から玉木に名字が変わり、新しい家庭を築くことになりました。1月には新しい命が誕生する予定です。 太陽の家ではケアホーム風の家が完成しました。今までご利用者の昼のお顔しか知りませんでしたが、夜のお顔も知ることができました。 パジャマを着る方、着ない方、眠れる方、眠れない方。お母さんもかわいいお泊まりセットをたくさん準備してくれ、我が子がお泊まりしや すいよう工夫をしてくれました。
私にとって大きな変化の年となりましたが、みなさんも変化の年になったのではないでしょうか。 12月から1年、産休・育休でお休みさ せていただきますが、また戻ってくる予定です。そのときはどうぞよろしくお願いいたします。どんな自分になっているのか今から楽しみです。


○平成24年度日立太陽の家利用者数     TOPへ

総数38名
男性22名
女性16名
 

お知らせ

●ご冥福をお祈りします
 昨年12月2日に清宮烋子理事長が享年84歳で急逝されました。永年、福祉の向上や市民への理解を広めるために力を尽くされました。 私達職員は今後もそのご遺志を受け継ぎ、その精神に恥じないよう精進して参ります。
 

ご寄付ありがとうございました

○次の方から寄付を頂きました。(敬称略)9月〜11月
 善和会 水庭一恵 鈴木貫一 とく名 ○次の方から物品の寄贈がありました。(敬称略)9月〜11月
 椎名将光 佐野妙子 前田あけみ 河野淳一 大森健二

編集後記


日が昇り、日が沈む、風が吹いて運んでは、風が吹いて連れて行く。365日毎日が新しい。(K記)      TOPへ